第17回図書館総合展 AMANEブース内セミナーのご案内

2015年11月10日 (火) – 2015年11月12日 (木)にパシフィコ横浜で行われる第17回図書館総合展で、ブース内セミナーを開催いたします!金沢の美味しいスウィーツを食べながら、ざっくばらんにお話ししませんか?

参加をご希望の方は、下記の要領でお申し込みください。

◆日時・セミナー内容

[セミナーA]11月10日(火)14:00〜15:00

地域資料整理の仕組みと方法‐AMANEからの提案‐ 講師:堀井美里

[セミナーB]11月11日(水)14:00〜15:00

資料情報の公開と利活用‐資料リポジリと連携したグッズ制作‐ 講師:上田啓未

[セミナーC]11月12日(木)14:00〜15:00

次世代に向けた学術専門人材の活用‐学術ベンチャー企業AMANEのこれまでとこれから‐ 講師:堀井洋

◆場所:AMANEブース内(ブース番号:24)

◆定員:各セミナー6名(先着順)

◆参加費:無料(金沢のお菓子とお茶をご用意してお待ちしています)

◆お申込方法:参加を希望される方は、必ず事前に、お名前・ご所属・ご連絡先(メールアドレス)・A〜Cの内参加したいセミナーを明記し、info@amane-project.jpまでご送信ください。AMANE Facebookページでも承ります。

◆セミナー詳細・講師プロフィール

A.地域資料整理の仕組みと方法‐AMANEからの提案‐

 従来、地域において、古文書や民具など資料の整理・調査は、図書館や博物館を中心に進められてきました。また、実際の作業には、司書や学芸員などの専門職のほかに、大学教員や学生・院生などの研究者、小中高等学校の教師、地域の有志の方々などが、本業の傍ら携わってきました。これらの人々による活動の結果、目録や報告書、自治体史、研究書などの出版物、展示や教育において豊富な成果が生み出されています。しかし、今、このような従来の形で資料整理を進めていくことは、様々な理由から非常に困難になってきています。一方で、整理を必要とする資料は数・種類とも確実に増加しており、地域資料をとりまく現状は大変厳しい状況にあるといえるでしょう。
こうした現状を踏まえ、合同会社AMANEでは、新しい資料整理のやり方を模索しています。これまで積み重ねられてきた整理・調査の方法を基盤としながら、限られた予算や時間の中で、新たな人材を確保・育成し、可能な限り効率よく整理する仕組み・方法を考えます。
「まずは、こんな資料があることを、できるだけ多くの方々に知ってもらいたい」‐そんな想いの皆様、新しい資料整理・調査のやり方をぜひ一緒に考えてみませんか?

講師プロフィール:

堀井 美里 (ほりい みさと)
1974年 静岡県生まれ。金沢大学大学院文学研究科修了。
金沢市立玉川図書館近世史料館・石川県立図書館史料編さん室・金沢大学資料館勤務、北陸先端科学技術大学院大学研究員を経て2009年より合同会社AMANE業務執行社員。『金沢市史』『新修七尾市史』『小松市史』など自治体史編纂の専門委員や古文書講座講師を務める。現在は、文書など歴史資料を中心とする学術資料の調査・整理・活用に従事。専門は日本近世史。

B.資料情報の公開と利活用‐資料リポジリと連携したグッズ制作‐

 「デジタルアーカイブ」や「リポジトリ」が一般的な言葉になってきており、多くの史資料がweb上で簡便に閲覧できる環境が広く整ってきています。
図書館・博物館・文書館等においても、所蔵貴重図書やモノ資料の資料情報(メタデータ・画像)の電子化と公開(以下、電子化された資料情報(メタデータ・画像)を資料情報とする)が多く行われています。しかし、資料情報の公開と利用には、文字媒体よりもモノ資料の資料情報の公開の方がメタデータの作成や撮影が複雑になる点や、調査・研究以外の二次利用の許諾を得る事は難しいなど困難な点が指摘できます。
資料情報の利用例には各館オリジナルのライブラリーグッズやミュージアムグッズ制作がありますが、それらの多くは所蔵先と資料名が記載されているのみであり、資料情報のデジタルアーカイブやリポジトリへのアクセスは、グッズからは保証されておらず、グッズは資料情報への窓口としては機能していません。
合同会社AMANEでは、資料情報を取り巻く状況の改善、利活用についての提案を行っています。資料情報の公開とグッズを関連づける事によって、資料情報のライフサイクルの中で、公開者・利用者双方に有益な学術資料の利活用をこれまでの調査研究を交えて検討します。

講師プロフィール:

上田 啓未(うえだ ひろみ)
1975年 和歌山県生まれ。一級文書情報管理士。
広島市立大学大学院芸術学研究科造形計画(映像情報造形)専攻修了。
同志社国際中学校・高等学校コミュニケーションセンターメディア助手、北陸先端科学技術大学院大学知識科学科研究員を経て、現在、金沢大学資料館客員研究員、合同会社AMANE研究員。

C.次世代に向けた学術専門人材の活用‐学術ベンチャー企業AMANEのこれまでとこれから‐

 研究者、司書、学芸員、アーキビスト・・彼ら“学術専門人材”に対しては、学問分野のみならず社会全体の発展に対して貢献することが期待されています。人文科学・自然科学などの学術分野を問わず、彼らの知的能力が社会において発揮されることこそが、これからの社会発展のカギとなることは明らかです。
一方で、“高学歴ワーキングプア”という言葉に象徴されるように、学術専門性を活かした職業的な選択肢に関しては、残念ながら現状ではまだまだ乏しいと言わざるを得ません。学術専門性を持った人材が学術を“生業”として、充実した生活をおくることができる環境を構築することが、急務ではないでしょうか。
合同会社AMANEは、2009年に研究者によって設立された学術ベンチャー企業です。歴史資料調査・研究・デジタル化など業務内容とした文理融合型の起業は、当時でも極めて稀であり、すべてが手探り状態からスタートしました。研究者が研究者として生きるための糧を得る“場”としての民間企業という選択肢。合同会社AMANEの“これまでとこれから”のご紹介を通して、ダイナミックに変化する現代における学術専門人材のライフデザインについて、参加者全員で考えます。

講師プロフィール:

堀井 洋 (ほりい ひろし)
1973年 神奈川県生まれ。北陸先端科学技術大学院大学情報科学研究科博士後期課程修了。博士(情報)。
文部科学省ITプログラム研究員・北陸先端科学技術大学院大学助教を経て、2009年合同会社AMANE設立、同代表社員に就任。2014年10月一般社団法人学術資源リポジトリ協議会を設立、同代表理事に就任。学術資料に関する調査・研究に従事。専門は人文情報学。