業務内容
1.学術資料の調査・整理
古文書・民具・ガラス乾板などの歴史資料を中心とした学術資料について、学芸員資格と研究実績を有した専門家が調査から保存・整理・データ生成までを総合的に実施します。「保存・整理が必要な文化財が地域に存在するが、必要な人員・予算などが確保できない」「オープンデータとして古文書の情報を公開したいが、具体的な方法を知りたい」「古い資料の塊が手元にあるが、そもそもこれが何なのか、わからないので解読してほしい」など学術資料に関する疑問・要望等をお知らせください。私たちは、豊富な経験と知識に基づいた”解”を提供します。
主な役割:
- 学術資料の継承・公開に関する企画立案・調査研究事業の実施
- 近世〜近現代のくずし字を含む古文書の解読・デジタル撮影
- フィルム・ガラス乾板資料のデジタル化・保存措置
- 掛図・絵図などの大型資料の高精細デジタル撮影
- その他、研究者・学芸員との連携を含む学術資料に関する専門的作業全般
これまでの実施例:
- 金沢大学:時習寮関係資料に係る調査・撮影
- 東北大学:西澤潤一氏関係資料整理・目録作成
- 東京農工大学:蚕糸関係資料デジタルアーカイブ作成・ジャパンサーチ対応
- 秩父宮記念スポーツ博物館:収蔵資料データの管理・公開用デジタル・アーカイブ対応のためのデータ整備の監修・支援
- 石川県:新石川県立図書館に係る石川コレクション(仮称)収集調査及び古文書の整理・調査
- 公益社団法人日本心理学会:古典的心理学実験機器の調査および撮影
- 石川県加賀市文化財総合活用事業実行委員会:北前船関連資料の調査・研究・整理・デジタルデータ生成業務
- 石川県かほく市:西田幾多郎記念哲学館収蔵貴重資料の調査・整理・データ整理・デジタル撮影
- 岩手県奥州市:公有古文書等歴史史料の現状把握に関する調査・研究及び民具・文書の調査・研究
- 岩手県釜石市:釜石市内文化財目録データの整備及び管理データベース作成
- 石川県輪島市:角海家文書の整理・調査
- 富山県高岡市:吉久地区の都市史基礎調査
- NHK金沢放送局:近現代史料の翻刻
2.学術資料の活用と発信
学術資料を取り巻く社会状況は大きく変化しています。これまでは所蔵機関での保存・継承が学術資料に関する取り組みの中心でしたが、近年、教育や観光などの分野での活用と社会への発信が強く求められています。AMANEでは、学術資料の保存・整理とあわせて、実践的な活用や発信についてもこれまで取り組んできました。学術資料の展示企画からそれらを素材としたミュージアムグッズの制作、観光コンテンツ・古文書の記述に基づいた歴史再現料理や市民イベントの開催など、資料の選定から具体的な活用アイデアの創出・製品化までを総合的に実現します。
主な役割:
- 学術資料を活用したグッズ・コンテンツ等の企画・制作
- 地域の歴史や文化を発信する動画・SNSコンテンツの制作
- 博物館・資料館における資料展示企画の支援・運営
- まち歩きやアイデアソンなどの学術イベントの企画・運営
- その他、学術資料の活用・発信に関する全般
これまでの実施例:
- 独立行政法人日本学術振興会 課題設定による先導的人文・社会科学研究推進事業(実社会対応プログラム)「地域に現存する学術資料を活用した地域学術観光創出に関する研究」(平成25-27年度)における地域学術資料に基づいた観光コンテンツの制作
- 平成30年度仙台市クリエイティブプロジェクト助成「事業持続可能な地域学術資料の保存・継承・活用を目指す“仙台学活”プロジェクト」における地域の学術資料を活用したミュージアムグッズの開発
- 石川県能登町:文化庁文化遺産総合活用推進事業における動画制作・発信
- キテンプロジェクト(石川県西田幾多郎記念哲学館・大阪市立図書館・東北大学資料館)
- 石川県西田幾多郎記念哲学館:西田幾多郎生誕の地・ゆかりの地交流事業講演会オンライン中継
- 輪島市文化財総合活用実行委員会:輪島市門前町黒島の文化財情報発信コンテンツ作成
- 国立歴史民俗博物館との協働による「学術野営」の実施
- 国立大学法人総合研究大学院大学:学術資料マネジメント基礎教材作成
- 石川県加賀市:加賀市Living History事業「加賀橋立北前船歴史オンラインツアー」実施
- (公財)勝興寺文化財保存・活用事業団:勝興寺宝物展展示
3.学術資料のオープンな情報資源化
近年、オープンサイエンスの考え方の普及により、学術資料情報に誰でも自由にアクセスでき、制限なく利用可能な状態にすることが世界的に標準となりつつあります。オープンデータとして学術資料情報を公開する際には、Creative Commonsなどライセンス体系の設定のみではなく、公開情報の学術的な信頼性や個人情報・人権などに対する配慮など、様々な視点・観点を踏まえた質の高いデータの生成が非常に重要となります。AMANEでは、これまで事業・研究の両面から学術資料のオープン化に関わってきた経験をもとに、所蔵機関や研究者と連携した学術資料の情報資源化を目指します。
主な役割:
- 学術オープンデータの生成と評価・検証
- 既に公開しているデータの再構築・高度化
- 学術オープンデータを利用した利活用の提案
- その他、学術データのオープン化に関する全般
これまでの実施例:
- 人文学オープンデータ共同利用センター(CODH):江戸料理レシピデータセット 原文翻刻・料理レシピ生成・試作
- 人文学オープンデータ共同利用センター(CODH):武鑑全集データセット原文翻刻・メタデータ生成・画像抽出
- 人文学オープンデータ共同利用センター(CODH):歴史ビッグデータのための江戸幕藩情報基盤整備(江戸切絵図)
- 関西大学:廣瀬本万葉集テキストデータ化(翻刻及びTEIマークアップ)