学術シンポジウム開催のお知らせ

学術シンポジウム「これからの地域資料データの継承・共有を考える 〜地域や組織を横断した資料データ共有の仕組みの実現を目指して〜」

日時 2024年3月29日(金)13:30 〜15:30
会場:山形大学小白川キャンパス人文社会科学部1号館103教室・オンライン配信
定員:80名
申し込み:こちらのフォームからお願いします。
主催:山形大学附属博物館・合同会社AMANE
後援:国立情報学研究所・研究データエコシステム構築事業推進センター

開催趣旨:
 日本国内に現存する文書・民具・フィルムなどの多種多様かつ膨大な地域資料を記録した地域資料データの保存および公開については、2022年に改正された博物館法においてデジタル・アーカイブの重要性が明記されたことからも、今後一層、重要性が高まることは明らかである。さらに、生成時点からデジタルデータである“born-digital地域資料”に関しても、2000年代以降のスマートフォンなど個人所有デジタルデバイスの普及とともに、急速に多様化・増大している。
 一方、それら地域資料データの受け皿となるデータ保存・共有の仕組みについては、組織の規模および種別を問わず整備・普及が遅れている。数十年単位の時間スケールで次世代に地域資料データを確実に継承し、それらにもとづいた社会的活動および学術研究を持続的に推進するためには、耐故障性・耐災害性を有したデータストレージ・アーカイブの共有や、市民を含む多様な利用を想定したデータアクセス機構の実装、学術研究利用を促進するためのオープン化の仕組みなど、地域や組織を横断して資料データを共有・継承する仕組みの整備が不可欠である。
 本シンポジウムでは、地域資料データの次世代への継承をテーマとして、資料整理・技術開発・コミュニティ形成など多様な視点からの議論を行う。本議論により、地域資料データの継承に関する具体的なイメージが広く共有されるとともに、実現に際して今後克服すべき課題が明らかになることを期待する。

 

プログラム:

1.趣旨説明 堀井洋 (合同会社AMANE)

2.報告: 

「デジタルデータによる地域アーカイブ集積の実践と課題」
小幡圭祐(山形大学附属博物館)

「地域資料を対象とした3Dデータ生成の現状と展望」
小川歩美(合同会社AMANE)

「新しい地域資料の保存と継承に向けて:ボーンデジタル地域資料への着目から」
大月希望(東京大学大学院学際情報学府博士課程・合同会社AMANE)

「奥会津デジタルアーカイブ開拓記:地域データ保存・活用準備段階における課題」
榎本千賀子(新潟大学人文学部) 櫻澤孝佑(奥会津振興センター)

「自治体の統廃合による地域資料の保存・継承での現状と課題」
卓彦伶(北海道大学大学院文学研究院)

「Hu-Gene : 地域デジタルデータは白い象とともに」
佐藤琴(山形大学附属博物館)

3.ディスカッション 

 「地域や組織を横断した資料データ共有の仕組みの実現を目指して」 コーディネーター:高田良宏(金沢大学)

学術シンポジウム「これからの地域資料データの継承・共有を考える 〜地域や組織を横断した資料データ共有の仕組みの実現を目指して〜」